年末に差し掛かった今、政治・経済、いろいろな動きがありますが、私が注目しているのは為替動向です。
輸入業を生業にしている宿命なのですが、為替は避けて通ることができません。
どうしても毎日、気になってしまいます。
これは習慣なのでしょうが、毎朝、レート確認が日課になっております。
特にユーロを利用する決済が多いので、ユーロ通貨の動向には注視しています。
もちろん基軸通貨であるUSドルと日本円に関係でユーロ/円も相場が決まりますので、”ドル・ユーロ・円”を3通貨を見ているという感じです。いわゆるクロスレートですね。
ドル/円の動きの先に、ユーロ/ドルの動きがあり2つの関係で、ユーロ/円が決まります。
通例として、「買われた通貨は高くなる」ので、現在は円資金を利用してユーロやドルを買っている人が多い状況ですこれはアメリカやユーロ圏の雇用統計や様々な経済指標、失業率などが相場での”材料”となり、為替が上下していく要因になっています。
ですから、現在の対ドル・対ユーロに対しての円安基調は、それぞれの経済が堅調、もしくは底を打って上がっていると考えます。ユーロ圏の方とはよく経済の話をしますが、やはり国によってまちまちです。
イタリアやスペインの方は相当苦しい国の情勢を吐露しますし、ドイツあたりはそこまでの反応でではありません。
あれだけの国々(現在23か国で使用中)ですから、それは各国の思惑、経済情勢、市況が異なるわけですから、皆が満足できる通貨体制なんてないんでしょうね。
先日もフランス在住の日本人の方と話しましたが、フランス景気はそろそろ底を打つ、つまり悪いという事です。
ニュース等で出てくる市況の状態と実際にその国の人から聞くことや、行ってみて感じるものとは違う事があるなと実感します。仕事上で感じていることをまとめると、私はユーロを買いの通貨と思えません。どうしてもそう考えます。それなのに買われているという事は、ドルが弱いのか、円が弱いのかという事になるのでしょう。
日本経済が立ち直りつつあるのに、その国の通貨である円が売られているという事。
何かが要因なのでしょう。いつも思いますが、日本円は不思議な動きをしていると思います。
通常、経済が良くない国の通貨は買われないので、その通貨は安くなります。物と同じ事です。人気があって需要が高ければ、その価格は上がります。売れなきゃ値は下がる。
日本円であれば「円安」と表現されますね。ところがこの国は、経済が悪くなると「円高」に動く傾向があります。
「円高」はとてつもない打撃を与えます。
日本経済は、輸出で成り立っている「輸出立国」ですので、基本基調としては「円安歓迎」。
輸出が伸びる→輸出企業の業績が上がる→そこに努めている社員が潤い始める、可処分所得が増える→何か買ってみようかなと思う→それらを生産・販売している企業の業績が上がる→市場全体が浮揚する→経済がよくなっていると認識されるようになる
という構造です。
ただし、資源・原材料に乏しい我が国は輸入に頼る部分が非常に多い。
特に、衣・食に関しては。かなりの部分の輸入に頼っていますよね。機械・車を動かす燃料ももちろん。
つまり消費財や衣服などは、価格上昇の傾向に差し掛かっています。
さらに消費税増税。
円安+消費増税で年明けに向けて経済がどのように動いていくかは注目です。
既に消費増税分を見込みで値上げしているところがあらわれましたね。予想通りですね。
やはりバランスが取れた為替が国にとっては望ましいという事です。
個人的にはユーロ/円は120円前後で推移してほしいと考えます。
日本経済が立ち直っている兆しがあるのか。
為替から判断すると円安ですから、本来ならば、経済は良くない状況と判断しますよね。。
本当に不思議なものですよ、為替は。
物ではないのに、国家の浮沈まで決定づけるインパクトのあるのですから。
やはり毎日気になります。
貿易で活きている人間ですからね。